その夜、お風呂から上がって自分の部屋へ戻った私は机に置いていた携帯を手に取った。
芦屋先生から着信が入っていた。
ちょうど30分ほど前に電話をくれたようだった。
すぐに電話をかけ直す。
少しコールが鳴ってから、芦屋先生の低い声が携帯から聞こえた。
『もしもし、萩？』
「あ、先生……。着信見ました。私も先生に電話しようと思ってました」
ベッドに腰かけて私がそう言うと、先生は「そうか」と続けた。
『徳山先生と相川さんのことだね』
「はい。……あの、何があったんですか？先生なら聞いてますよね？」
『俺も詳しくは分からないんだ。まだ学年主任とかそのへんの先生たちで今後の対応を考えてるみたいで……。とりあえず、職員室で説明されたことを話すね』
「はい」
いったい徳山先生と澪に何があったのか。
あの写真は誰に撮られたものなのか。
これから２人がどうなってしまうのか。
私は不安で仕方なかった。
