━━━━━冬休みに入ってからも、いつもと変わらずに毎日部活のために学校へ通っていた。


来年の今頃は、受験勉強に必死になっているのだろうか。


雪がちらつくなか、私と菊ちゃんは毎日のように帰りにファーストフード店に足しげく通い、何かしら食べて帰っていた。


「萩ってクリスマスどうするの?」


フライドポテトを頬張りながら菊ちゃんに尋ねられた私は、ギクッと体が震えた。


「どう……って?」


私が聞き返すと、菊ちゃんは今度はジュースを飲みながら


「どうもこうも。今年は私は村田くんと過ごすからさ。一緒にパーティとか出来ないし申し訳ないなって」


と苦笑いした。


そういえば去年のクリスマスは菊ちゃんが私の家に泊まって、海外の恋愛ドラマ耐久24時間という無謀でちょっと楽しい企画を2人でやったんだっけ……。


お菓子やジュースの食べすぎで、2人とも翌日には3キロも太ってしまった。


「い、家で家族で過ごそうかな」


適当にありもしない予定を話すと、一瞬菊ちゃんの鋭い目が私に向けられたような気がした。


「ふーん?その怪しい態度は真司にでも誘われたとか?」


「違うよ!」


全力で否定する私を見て、彼女は面白そうに笑うのだった。


「もう、本当に萩は冗談通じないんだから」