私と芦屋先生は、それからしばらく手を繋いだままで過ごした。


奇跡が起きた。


そう思うほか無かった。


幸せだと思う反面、私なんかで大丈夫なのかと心配になる。


でも今は、今だけは、この気持ちに酔いしれていたいな。


そして、私にしか見せない先生の顔を手に入れたような気がした。


それはまさに、恋人になれた証のようなものなのかもしれない。