「先生……これは禁断の恋ですか?」


という私の問いかけに、芦屋先生は吹き出していた。


「どこかでよく聞くキャッチフレーズだね」


「だって、本当はダメですよね?先生と生徒ってダメじゃないんですか?」


私の興奮状態は極限まで高まっていて、今にも噴火しそうだった。


そんな私を落ち着かせるために先生が私の手を握ってくれた。


「本当はダメだと思う。徳山先生のことも、最初はありえない奴だと思ってた。思ってたのに、どうしてかな」


先生の大きな手は温かくて、私の手を包んでくれた。


「今なら気持ちが分かる気がしてる」


「先生……」


熱いものが込み上げてきそうになって、我慢する。


嬉しい時は泣いちゃダメ。