こころ、ふわり



澪がうちのクラスへ来るなんて初めてだった。


サラッとしたロングヘアが目を引く。


彼女は私の腕を掴むと廊下の隅へ引っ張った。


階段のそばまで連れてこられて、私にニッコリと笑いかけてきた。


「どうだった?金曜日の夜」


「あっ……」


私は思わず澪の顔を見つめた。


そういえば、元はと言えば彼女と徳山先生のおかげで金曜日の夜は芦屋先生に車で送ってもらえることになったんだ。


今さらながら思い出した。


「一緒に帰れたでしょ?どうだった?」


澪はワクワクしているような顔で私の返事を待っていた。