目を覚ますと、白い天井が見えた。
目だけを動かして周りを確認する。
私はベッドに寝ていたらしく、ベッドの周りはクリーム色のカーテンで囲われていた。
見覚えはあるけれど……ここは一体、どこ?
少し考えていくうちに、血の気が引いていくのが分かった。
━━━そうだ。私、芦屋先生の挨拶中に倒れたんだ。
ここは保健室だ!
慌てて起き上がると、頭がズキッと痛んだ。
カーテンを勢いよく開けると、白衣を着た養護教諭のクニコ先生が私に気づいたらしく近づいてきた。
「あらら、吉澤さん、大丈夫?」
クニコ先生はメガネをクイッと上げると、ベッドに腰かけて確認するように質問をいくつかされた。
「状況は把握出来た?」
「体育館で倒れて……保健室に運ばれたんですね」
「うん、そう。貧血だと思うんだけど、あなた今朝はご飯食べてきた?」
「あ……生理痛が酷くて、あまり食べませんでした」
痛み止めの薬は朝に飲んだから、今は薬が効いて痛みは無い。



