教室内の席にポツポツと座る委員の生徒たち。


私と真司も、だんだん定着しつつある窓際の席に座った。


熱心にペン回しを練習する真司に、私は小声で話しかけた。


「あのさ、真司。ちょっと話があるんだけど……」


「なに?」


真司は頬杖をついていた手を外し、ペン回しも止めて私を見つめてきた。


「あのね、……私の気持ちなんだけど」


私がそこまで言いかけたところで、突然真司は驚いたような表情を浮かべて


「え?大事な話?」


と尋ねてきた。


「う、うん」


「ダメだよ、2人だけの時に話して」


真司は首を振って私の話を拒否した。