「修学旅行のホテルの部屋割りが決まったので報告に来ました。これに書いておきましたから」
そう言ってノートを渡すと、星先生はすぐさまノートの中身を確認してうなずいた。
「ありがとう。やっぱり吉澤さんにお願いして正解だったな。大変な時は言ってね」
「はい、ありがとうございます」
私は軽く頭を下げて、職員室を出るためドアの方へ向かう。
その途中、
「吉澤さん」
と芦屋先生に呼び止められた。
まさか職員室内で声をかけられるなんて思ってもみなかったので、私は目を丸くして芦屋先生を見つめた。
先生も私を見ていた。
「ちょっといいかな」
芦屋先生は立ち上がると机の中から1枚の紙を取り出した。
その紙には見覚えがあった。
先週の美術の時間に、ほとんど白紙で出した私の未完成の風景画。



