私は澪の言葉を聞いて、決意した。


「澪……私、学校に戻る。戻って、芦屋先生に聞きたいことあるんだ」


「……そう。頑張ってね」


澪は私の決意を後押しするように、力強くうなずいてくれた。


「澪、ありがとう」


私は彼女にお礼を言って涙を拭うと、来た道を引き返すことにした。





















学校に舞い戻ってきた私は、夕日が差し込むグランドから渡り廊下へと目を凝らす。


残念ながら、渡り廊下には芦屋先生はいなかった。


いるとすれば美術室だろうか?
もしくは職員室?


まさかもうこの時間でも帰宅してしまっただろうか?


とりあえず美術室に向かうことにした。


玄関口で靴を履き替え、校舎から渡り廊下へ移動する。


捻挫した足首は痛かったけれど、なんだか私は夢中になってしまっていて痛みなんか感じていなかった。