「君とは少しじっくり話したいと思っていたんだ」
徳山先生はそう言ってニヤリと笑みを浮かべた。
その笑い方は澪に似ていた。
「わ、私、先生たちのことは誰にも話してません!」
澪とのことを言いたいのだろうと、私は即座に徳山先生になぜか頭を下げてしまった。
「信じてください」
「大丈夫。それは信じてますから」
徳山先生にサラリと信じていると言われて、訳も分からず顔を上げた。
「君について聞きたい」
彼は資料室の中に並べられている大きなアルミラックに背をついて、
「君は芦屋先生と付き合っているのか?」
と聞いてきた。
「付き合ってません」
すぐに答えた私は、また胸が苦しくて切なくなった。
付き合うどころか、相手にもされていない。
なにしろ私は生徒なのだから。



