二月の終わり。


 今日は、公立の一般入試の合格発表だ。

 まぁ、美陽にとっては、どうだっていい話だが。

 
 クラスの三分の二弱が、ここで進路が決まった。


 そして、合格発表後の最初の学校で。

「俺、○○高校に合格したぞ!!」
「おめでとう。」

 こんな声が聞かれる。

 友達がもういなくなった美陽は、

『おめでとう。』

 なんて言えないけどね。

 
 女王と、ちよ、ちかが、美陽の席の近くで話をしている。

「亜里抄。良川に合格おめでとう!!」
「ありが・・・」

――あいつが良川に合格??――

 頭の中で、

『良川に合格。良川に合格。・・・・・・』

 永遠に言い続けた。

 もう、即刻倒れそう。