蒸し暑さをこらえながら生活している八月。

「みんな~~。どこ??」

 私、和泉美陽(いずみみはる)十四歳(中三)は、今は廃墟となった工場にいる。

 
 ここは、もともと布を作っていた工場だったらしい。

 あちこちに、機織り機みたいなのがたくさんあった。

 そして、何十年前に自殺した子がいて、その幽霊がいるっと噂されているところだ。
 
 
 美陽とその友達は、本当に幽霊がいるか知りたくて、ここを探検しているのだけど、(涼しくするためも、あるのだが)はぐれちゃった・・・・・・

 
 美陽は、一人、ぶらぶら歩いていた。もう、あの時は怖くて怖くてしょうがなかった。そうしたら、

「だれか――」

 女の子の声が!!!でも、明らかに友達の声じゃない。もしかして、

――ゆっ、幽霊?!――

 でも、ありえないよね。友達のいたずらじゃないよね。っと思いきや、

「いた~~~!!」

 紺色に、赤色のスカーフの長袖のセーラー服を着て、白いハイソックスをはいた女の子が!?!?

 足まできちんとあったのだが。