「先輩、顔近いです。離れてください」
「嫌なのか?」
「また噂になるのは嫌です」
「ああ。昨日、誰かに見られてたらしいな?」
「先輩もそれを知ってるなら、これからは気を付けてください」
「何を?」
「私に近付かないでください」
「なぜ?」
「また噂になるからです。さっき言いましたよね?」
「噂になるのは嫌なのか?」
「嫌です」
「相手が俺だから嫌なのか?」
「それは……その通りです」
その理由は、水嶋先輩を好きな加奈ちゃんに悪いからと、また上級生に絡まれたら面倒だから、なんだけど、どっちも水嶋先輩には言いたくなかった。
『なぜ?』と聞かれたら何て答えようかと考えていたら、『分かった』と言って、先輩は私から離れた。
先輩と開いた空間を、隙間風が吹いた気がした。
「嫌なのか?」
「また噂になるのは嫌です」
「ああ。昨日、誰かに見られてたらしいな?」
「先輩もそれを知ってるなら、これからは気を付けてください」
「何を?」
「私に近付かないでください」
「なぜ?」
「また噂になるからです。さっき言いましたよね?」
「噂になるのは嫌なのか?」
「嫌です」
「相手が俺だから嫌なのか?」
「それは……その通りです」
その理由は、水嶋先輩を好きな加奈ちゃんに悪いからと、また上級生に絡まれたら面倒だから、なんだけど、どっちも水嶋先輩には言いたくなかった。
『なぜ?』と聞かれたら何て答えようかと考えていたら、『分かった』と言って、先輩は私から離れた。
先輩と開いた空間を、隙間風が吹いた気がした。



