意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜

「じゃあ勝敗は関係なかったって事?」

「そうさ。バレーの勝ち負けで、妹の未来を決めるわけないだろ?」

「決められちゃうと思った」

「バレーの勝ち負けは、いわばおとりみたいなもので、問題は俺達がいかに好き合っているか、俺が真剣かって事だったんだ」

「そうなんだ…」

「で、うまいこと合格したというわけ」

「演技だったの?」

「少し」

「ひど〜い」

「でも、恵を好きな気持ちは本物だぞ」

「うん」

「バレー部の連中には悪かったかなと思うけど、こっちはやる気を出して、チームが一丸となれば、強くなれるんだと、少し自信が着いたと思うし、あっちは油断大敵という事を学んだと思う」


「じゃあ私は? すごく気をもんで、泣いちゃったんだよ。何か見返りはないの?」

「俺と付き合えるじゃないか」

「もっと、何かほしい」

「イチゴパフェとか?」

「そんな食いしん坊じゃないもん」

「じゃあ、イチゴパフェを二つ」

「二つ!? いいよ」

「じゃあ、行くか?」

「うん」

私は遼と…
あ、これからは先輩をそう呼ぶことにしたの。

私は遼と、手を繋いで帰った。この先もずーっと、この手を離さないと、心に誓いながら。



『先輩VSお兄ちゃん』 (完)