意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜

「メグ。いい男に出会えたな? 俺は寂しいけど、幸せになれよ」

そう言ってお兄ちゃんは去って行った。

「お兄ちゃん、ありがとう」

私はお兄ちゃんの背中に向かい、感謝の言葉を伝えた。

「竹中さん、ありがとうございます」

「おお。これからは『お義兄さん』と呼んでいいぞ」

「竹中君、待って」

え? 浅田先輩…?

「女子の部長の浅田美緒です。今度、西高の女子と試合させてほしいんですけど、お茶でも飲みながら打ち合わせしませんか?」

「え? あ…」

「遠慮しないで、さあ行きましょう?」

「いや、遠慮とかじゃなくて、俺は男子だし…」

「いいから、いいから」

お兄ちゃんは浅田先輩に腕を引っ張られて行ってしまった。

お兄ちゃんはたぶん、もう、浅田先輩から逃げられないと思う。