意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜

「じゃあ、このセットは…」

「うちが勝つ見込みは、万に一つもないわね」

「そんな…」

「第一、あれを見なさいよ」

浅田先輩に言われて水嶋先輩達に目を向けると、水嶋先輩と裕樹先輩は何か話し合ってるようだけど、他のメンバーは俯いたり、呆然としていたりで、まるで覇気がない。

「二人がいくら頑張ってもね…
それにあの二人だって、そうは通用しないわよ」

はあー
もう、ダメか…


最終セットが始まった。

私は奇跡を期待し、祈る思いで試合の行方(ゆくえ)を見つめていた。