意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜

「そうなんですか…」

「嬉しいでしょ?」

「え?」

「あなたが好きだから、あんなに頑張ってるんだもんね?」

「はい。嬉しいです、とても」

私は素直に頷いた。一生懸命な先輩の姿に、私の胸は熱くなっていた。


ピー

長い笛が鳴り、第一セットは終了。水嶋先輩の頑張りも虚しく、25−15と大差でうちの高校はセットを落とした。

お兄ちゃんは私に向かってニヤッと笑い、ピースサインを送って来たので、私は思いっ切りアカンベーをしてやった。

「ねえ、竹中さん」

「はい?」

「いま、お兄さんさあ、こっちを見た時、私の事をチラッと見たと思わない?」