意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜

水嶋先輩のジャンプサーブで試合が始まった。

私は手を合わせ、祈る思いで見守った。

先輩がバシッと打ったジャンプサーブは、凄いスピードで相手コートに入り、レシーバーの腕を弾いてコートの外へ飛んで行った。サービスエースだ。

うそ! 何、今のサーブ。アタックじゃないの? あんな凄いサーブ、見た事ない。

『キャー』という黄色い歓声が、後ろからこだました。
振り向くと、いつの間にか女子ばかりの観客が集まっていた。

次もサービスエースを取り、難なく2−0。勝てるかもしれない…

でも3本目は惜しくも相手コートをオーバーしてしまい、相手にサーブが移った。

相手チームのサーバーはお兄ちゃん!
お兄ちゃんが打った、やはり凄いジャンプサーブが決まってしまい、あっという間に2−2の同点。

勝てるかもなんて、甘かったかな…