意地悪な先輩〜バレー部の二人の王子〜

お兄ちゃんの余裕は理解出来る。でも、先輩の妙な自信はどこから来るんだろう?

もう、お終いだわ…


先輩はすぐ帰る事になった。

「水嶋さん、せっかく来てくれたんだから、お茶だけでも飲んでいって?」

「ありがとうございます、お義母さん。でも今日のところは帰ります。今度、晴れてお義兄さんに認められたら、ゆっくりさせていただきます」

そんな日は、絶対に来ないと思う。

「おい、水嶋。お義兄さん、言うな」

「私は先輩を駅まで送って来る」

「すぐ帰って来いよ」

うるさいなあ…

私の中でお兄ちゃんは、意地悪で、すごく嫌な奴になっちゃった。