洗顔と歯磨き、それから着替えを終え部屋に戻ると、彼が少し真剣な顔をして……あの写真を見つめていた。 「……その写真、いつ撮ったのかな」 急に聞こえた私の声に驚いたのか、彼は勢いよく私を振り向いた。 「覚えて……ないよな」 私に答えを聞くよりも早く彼は自分で答えを出してしまうと、大きなため息を吐いた。 「……見せてもらってもいい?」 私がそう言うと、彼はそっと写真を手渡してくれた。