……本当にこれでよかったのだろうか。 そんなもう何度目かも忘れてしまった問いかけが、僕の頭の中を巡り続ける。 ……いや。 ……そんな事を今更考えても仕方がない。 何故なら全ては……もう終わってしまったのだから。 修司が捕まったあの日から……瑞穂はずっと泣いている。 刑事の口から放たれた悲しい真実を受け止めきれず、一人きりで涙を流し震えていた。 ……泣かないで。 ……泣かないで瑞穂。 そう呟いた僕の声は……彼女には届かない。 彼女はただ声を殺し、強く膝を抱えたまま泣き続けるだけ。