霊務3

「バンド娘-14」






その人達を見ていると
キサラはこう言ってきた










「ああ、
その人達が話してる
キサラは
アタシの事じゃないよ。

前にも言ったけど
このキサラって名前は
アタシが好きな
メジャーバンドの人の
名前から取ったんだ。

もともと
うちらメンバーはその
バンドが好きで
曲調も似た感じに
仕上がっててね。

だからここに集まる
客も当然そのバンドが
好きな人達が来るのさ」









なんだ…

一瞬ここの
キサラの事かと思った…









キサラは続けて
その人達を見ながら
話した。









「…だから
アタシの名前は
キサラにしたんだよ。

ホラ、
ここに来れば
今みたいに
アタシの名前を
呼んでくれてる
みたいだろ?

生きてるような
感じがして、
みんなアタシの歌を
ここで聞いている
気がして…

それが一番の
名前を付けた理由だよ」









そんな切ない話を聞くと
またしても里子は
涙を目に溜めた。









「ちょ、ちょ
なんだよ!!」








初めての事態に

慌ててキサラは
里子を外に連れ出した