霊務3

【霊務-7】





しばし呆然。

時間にしたら、
一瞬しか
感じられていない









オジサンが心配して
目の前で
手を振ってるのに
気付いて、
ようやく里子は
言葉を出した。









「あ…の…
それで
生き返らなかったら
自縛霊になるんですか?

一生
生き返れないとか…?」










するとオジサンは
すかさず答える。










「いいや、
霊になっても
いつでも生き返れるよ。

ただ、
霊になれば
働いてもらうからね」








意表をついた
その言葉に、
里子は思わず聞き返す。









「え?働くって…」









「そうさ、
霊の世界も縦社会!!
君には
働いてもらうよ!」








不思議な世界である。

霊も人間と同じ様に
仕事をすると言うのだ。








「仕事はどんな…?
サラリーマンみたいに
ですか…?」








「いいや
それは人を脅かす
仕事さ!!

楽しいだろ~~
我々は、
食べなくても
生きていけるから
人を脅かすだけで
いいんだ!」








オジサンは、
陽気にウキウキ
話し始めた。







この説明は、
何万回しても
楽しいものである