「バンド娘-2」





可奈子か……

良子か………





はたまた幼なじみの
吉郎君か…









「はあ…」









いろんな友達を考えると
キリがない。







どの人とも、
優しく接してきた為

脅かす事なんて
考えられなかった。









何も案が
まとまらないまま、
いつもの場所へと
戻ってきた里子。








相変わらず、
人気のない所なので

霊務をするのにも
相手がいない。







ちょうどいいやと思い
近くの丸太に
腰を下ろして、

再び考える。










どうしよう……








考え事をしてる為
近くに誰か来ても
里子は気付かなかった。








そんな状態で
いきなり声が掛かる。









「アンタ。
何悩んでるのサ」









「ひゃう!!!!」









突然の言葉に
里子は変な声で、
ビックリと
飛び上がった!








見てみると、
そんな大声に対して
相手も少しひいている。









「な、なんだい」







そう言う相手は
透けている。








話しかけてきたし、
当然霊だろう。







里子は慌てて
挨拶をした。







「あ、あ!
ご、ごめんなさい!

考え事をしてて
気付かなくて…」








そう言って里子は
じっくりと相手を見る。







その霊は
髪の毛がツンツンと
トゲのように立っており、

服も革製の物を
まとっているが

肌はツルツルで綺麗。








目元にキツい
アイシャドウの
メイクをして、
男らしい身なりだが、

女の里子はすぐ同性と
見抜いた