霊務3

【悪魔とその片腕─40】







「そっ…
そんなんで
あんな奴の
言いなりになってるのか!

俺に一言でも
言ってくれれば…!」












理不尽なようで、
気持ちが
分からないでもない話。












やり場のないような
そんな感覚に似た
怒りがあるが、

誰にぶつけたらいいのか
分からない。











その気持ちを大声で
ぶつけてきた火鳥に対し、

竜騎は初めて
フッと軽い笑みを見せる。











「アナタは……
アナタらしい方が
いいんです。

何も悩みがないような
自由気ままの男…

自分の中で
どこか憧れの気持ちが
あったのかもしれません。

だから、
話さなかったのですよ」












それが…

竜騎の人としての、
ありったけの
気持ちであった。












「………くぅ!」












考えただけで辛い。


自分の仲間の
苦悩も知らず、

今こうして対峙している
なんて…











だけど…


そんな話を聞かされても…













「間違いは間違いだ…

それでも俺は
引けない……!」












火鳥はそんな悲しみを
断ち切るべく、
再び戦いを宣言する。











すると、
竜騎は手を掲げだした。












「…火鳥………

何故こんな話をしたと
思うのです…?

アナタの同情を引く為?
いいや違う。

これが、
最後の言葉だからです」












その手から、
白い輝く空間を
作り出した