霊務3

【悪魔とその片腕─28】






「里子クーーーン!!!」










倒れたまま、
オジサンは声を天高く
張り上げた。










「奇跡を起こしてくれー!
君にはあの奇跡の連続
礼子君の血を引いてる!

あの頃の彼女のように、
私達を導いてくれーー!」











そんな願いを
半笑いでボスは聞き、
あざ笑っていた。











「フハハ……

漫画じゃないんだよ。
たまにはいいじゃないか、
悪が勝利するのも。

大人しく見届けたまえ」











…ドクン!











オジサンの体が、
締め付けられる。










ボスの金縛りで、
霊体を
握りつぶしているのだ。












「グアアアアア!!」











「フハハハハ!
いつまでも
戯れ言を言うから
そうなるのだ。

苦しみながら、
仲間の手で死ぬがいい」










そう言い放ち、
里子にトドメの命令を
下した。









「もう止めてーーー!!
!!!!!!!!!!!」










すると―――…


悲しみと絶望に
打ち拉がれた里子から……






一筋の雫が、
こぼれ落ちた…












『悪を滅する力が欲しい』
と願いを込めた涙が…