霊務3

【悪魔とその片腕─11】






すぅ~~っと

その存在感のなさと
言うか、
影の薄いオジサンは
サキの後ろまで
浮いてきた。










「サキさん…

憑依系の能力は、
もう一つの弱点が
あります。

大抵
憑依能力と言うものは、
その術者である相手が、
憑依する相手を
常に見てなくては
なりません。

ヤツの視界から
ハズれれば、
憑依する事が
出来ないのかもしれない…」











アドバイスを
コッソリ耳打ちする。











隣で耳を立てたキサラも、
なるへそと聞いている。











「…じゃあ
どうすりゃいいんだよ。

アタシの声じゃ、
壁なんて出来ないよ」











「私に任せなさい。

ボスの気を逸らすので…
サキさん…」











コクリとサキは頷いた。










それを見てオジサンは、
少しボスに近いとこまで
飛んだ。











(こっえ~~~~…!
こんな役ヤだけど…)










ゴホンと咳をして、
声を上げた。











「里子君を
盾にされちゃあ
我々は何も出来ない…

負けを認めざるを
得ないようだ…

…せめて我々が死ぬ前に
07の目的を聞きたい」











ドクン……

ドクン……










話してくれるか…?











それともこのまま
問答無用で、
里子に消されてしまうか?











運命の…賭!