霊務3

【初仕事の始まり-8】






「いくぞ~~」








仲間の合図で
車に肘をついて
ポーズをかける男。





バカ丸出しだ。









カシャ!!
カシャ!!








数枚写真を取られ、
男は満足している。






里子が後ろで
写っているのも知らず…









しばらくすると
男は仲間の近くに行き、
写った画像を
見せてくれるよう
せがんだ。









余程のナルシストか?


死んでいただきたい
ものだ。









何はともあれ
ついに霊務を行った里子




あとはその反応を
東大試験結果発表の
ように
ドキドキして待つだけだ

(ドキドキ出来ないけど)









それを見守る中
仲間は急に声を上げた。









「こ!これは!!」








それに反応し
撮られた男は、
仲間のデジカメを
取り上げる。








そして…
男はじっくりと
画像を見た。



すると…









「うわあああああ
ああぁぁぁ!!!!!」









もの凄い形相で
パニクっている。









(お…成功した?♪)









少し楽しいかなと
思った里子。


意外に自分には才能が
あるのかも…

そう考えていると、
男はパニクったまま
車に走った。









「うおおぉぉぉぉ!!
エンドルフィンちゃーん!

こんなとこに
傷がぁぁぁぁぁ!!!!」










(…………え?)










男は愛車を撫で回し
号泣していた