霊務3

「裏切りと札―13」







そして今現在、

もう完全に意識を
失いかけている里子に、
天狗はトドメを
刺そうとしていた。










いくら霊の首を絞めても、
浄化することはない。

なので最後は、
霊の能力で
終わらせるのだ。











「さて…小娘…

もう耳まで聞こえぬと
思うが、
そろそろ
死んでもらうぞ」










ブウウゥゥ…










力を溜め、
手にエネルギーを宿した。









霊を殺すには、
一番手っ取り早い
レベル10の
衝撃波である。










「クックック!

さあバラバラに
吹き飛ぶがいい!

綺麗に吹き飛んで
みせてみろぃ!」










その時、
天狗の背中にドンと
何かが当たった。











「ヌ?」









振り向いて見てみると、
それは仲間の07。




五寸釘の山田であった。









「何だ、お主か。

結界の外で見張りは
どうした?

今いいところ…」








天狗は言いかけると、
すぐに
山田の異変に気が付いた。







そう…

その表情は、
まるで地獄を
見てきたかのような、
今まで見たことない
恐怖の顔に
満ち満ちており、

更には
全身が小刻みに
震えていた。








「…た、助けてくれぇ!

ヒヒィーー!!」








すがりつく山田に
天狗は何かと思う。








「どうした?

何をそんなに
怯えている?」








そう聞くと、
震えた手で山田は
後方に指をさした。








「あ、あ、あ
アイツが来る!!

もうすぐやって来る!!

助けてくれ!
四獣霊怖い!!」