霊務3

「裏切りと札―11」





人間に対する
凄まじき怨念で、
行く手を阻む山田。








煙の中の里子が心配で、
火鳥は
札で作ったバリケードの
向こう側を気にしていた。











「ヒッヒッ……

そんな顔しても
もう遅いよ。

今頃彼女は
仲間に恨みを残して
浄化してるだろうからね」











「っ?

どう言う意味だよ?」










火鳥は聞き捨てならない
山田のセリフに
食い付いた。










「おや?元四獣霊でも
何も知らないんだねえ。

この煙は07の天狗の
能力で、
人を惑わす言わば
幻覚を見せる煙だ。

アイツのやり口は、
仲間の幻覚を見せてから
油断してるとこを狙って、
攻撃するんだ。

ヒッヒッヒ。

きっともう苦しみながら
死んでるよ。

ウチら霊が更に死ねば
普通は強制的に
生き返っちゃうけど、
恨みを残せば
ヘタすると成仏もできず、
感情のない魂のみが
霊界を
さ迷うかもしれないね」










「……!!」











一瞬、
火鳥の顔は凍りついた