霊務3

「始まる戦い―21」




パッ…!!








だが、
またしても目の前から
消えてしまった。









「フフフ。
危ない危ない。

それにあんな程度じゃ
俺は倒せないぜ」









いつの間にか、
反対側へ
逃げ失せていた。








(クッ……
また瞬間移動か?

全力さえ
出していれば…)









キサラは本気で
声を上げていない。








本気の大声は
遠くまで響き、
万が一にも
里子に届きたくないからだ。








そんな事をすれば、
心配で来てしまう。








本来なら、
もっと遠くで奇襲を
かけられるものを、
コイツに早くも
見つかったせいで、
里子との距離が近く
本気が出せない。









「キシャシャシャ。

どうだ?
動かないで欲しいか?

ソイツは無理だな!」








また目の前から、
パッと姿を消す鎌桐。







次は…

また後ろに来るに
違いない!!







最初から見えないなら、
予め予想して
やるしかない。



真後ろ方向に
金縛りをかけてみた。








すると…







ガシッ!!







「ぬ……ぐ?」







突然姿を表した鎌桐が、
キサラの金縛りに
かかった!!







やった!



偶然にしても
キサラは思う。







しかし、
早くも鎌桐は笑い出した。







「キシャシャ…

俺の動きを
先読みしたか。

こしゃくな真似を…

だがお前、
その声の能力以外
練習してないだろ?

お前の金縛り、
こんなに簡単に動くぞ」







手をグーパーさせ、
容易に動ける事を
アピールした