「頑張れ霊務-23」





それでもオジサンは
引こうとはしない。








「…里子君だけでは
ありませんよ…

そこの二人の力を
貸してもらう予定だ」









キサラを見つめ、
愛くるしい表情で
頼まれてきた。








それには本人も
ビックリ。









「あ、アタシもかい!?」










キサラは霊力も高くないし
レベルはまだ2。








そんな初級の霊に
頼んでいるのだ。









「何を馬鹿な…!!」









それにはサキも
憤った感じで言うが、

オジサンは
至って本気だ。









「サキさん…

アナタもさっき
2人の霊務ぶりを
影から見てたから
分かると思いますが、
このキサラ君は
霊力が低くても
霊務の才能はあります…

必ず役に立ちます」









それはキサラお得意の
『声』の事。



磨けば必ず
ものになると
言いたいらしい。









そう言うもののサキは

流石に二人も新人を
起用するのは
納得出来なかった。









「アンタ……

四獣霊だって
いるんだよ?!

逆らったら普通
どういう運命になるか
分かるだろ!!」










それを聞くと里子は
2人の間に
割り込んできた。









「…その
『しじゅうれい』
ってのは何ですか…?

前にも
そんな
事言っていましたが…」









するとサキは
ハアっと溜め息をつき
オジサンの代わりに
説明をし始めた