「なんだあ、荷物ってこんなもんか……」


荷物の整理は、あっという間に終わってしまった。


「そうですよ。この部屋に置く物以外は、すぐに出しておいたんですからね」


「そっか。ところでベットの具合はどうかな」


そう言って、香取さんはベットにゴロンと寝転がった。


「うん、なかなかいいね。佳奈子さんも来てみて?」


「えっ?」


私が唖然としていると、香取さんに手を引っ張られ、香取さんの上に倒れ込んでしまった。


「きゃっ」


「どう?」


「な、何がですか?」


「ベットさ」


「い、いいんじゃないですか? 放してください」


「嫌だね」