「付き合ってもらったお礼に、プレゼントさせてくれないか?」


「そんなの、ダメです」


「いいから、そうさせてよ。
それはそうと、やっぱり綺麗な脚してるね?」


香取さんの視線が下がり、私はまたモジモジした。


「そんなに見ないでください……」


「ああ、ごめん。でも、前から佳奈子さんの脚は綺麗だなあと思ってたんだ」


「そんな事ありません」


「いやいや、俺の知る限り一番綺麗だよ」


そんなやり取りをしていると、さっきの店員さんがサンダルを2足持って戻って来た。


「こちらなんかが、よろしいかと思いますわ」


形は同じで、ベージュと茶色の色違いのサンダルだった。