素敵すぎる上司

私の家に着くと、庭の駐車スペースに車を停めてもらった。


以前はお父さんの車が停まっていた駐車スペース。

鉢植えや自転車置場になっていたのを、土曜日に空けておいたのだ。香取さんの車が停められるように。


何だか緊張するなあ……


「緊張しませんか?」


「俺は別に……」


私だけか。自分の家なのに変なの。


「ただいまー」


玄関に入ると、パタパタと郁美が走って来た。


今夜の郁美は、スカートを履いて軽く化粧をしていた。いつもはジャージでスッピンなのに。