素敵すぎる上司

お昼近くに香取さんが席に戻ったところで、私は昨夜の話をしようと思った。

早くはっきりさせてしまいたいと思った。


「香取さん、昨夜の事なんですが……」


傍にいた人がハッと息を飲む気配がした。私が言った“昨夜の事”が聞こえ、それに反応したようだ。


でも、今はそんな事、気にする気にもならい。


「少し早いけど、お昼行こうよ?」


「え? あ、はい」


香取さんがスクッと立ち上がって歩きだしたので、私は慌てて彼の後に続いた。