私は時間が気になり、腕時計をじっと見ていた。

今夜もコンビニのバイトに行かなければいけないから。


「時間が気になるみたいだね?」


「あ、はい。今夜は用事があるので……。会社に戻るのは何時頃になりますか?」


「ん……道も混み出したし、定時はかなり過ぎちゃいそうだね」


「そうですか……」


遅刻か……。後で連絡しないと。


「家はどこ?」


「え? あ、えっと……」


私は住所を香取さんに告げた。


「送ってくよ」


「え?」