私がホッとしていると、拓哉さんは私の手を取り、薬指に指輪を嵌めてくれた。


それは大きなサファイアの指輪。サファイアは私の誕生石だ。


「ありがとう。嬉しい……」


鈴木さんが、指輪がどうとか言っている。


「佳奈子、愛してるよ。二人で幸せになろうな?」


「はい。私も拓哉さんが、大好きです」


私達は、甘い口づけを交わした。鈴木さんが何か言っていたけど、無視して、いつまでも、長く、長く……



(完)


※よろしかったら、エピローグもお読みください。