「今日の姉貴、何かおかしよ。香取さんの事で、何かあったんじゃねえのか? 俺じゃ何にも役に立てねえかもだけど、話してくれないか?」


「怒鳴ってごめんね。何もないから、気にしないで?」


「そうは見えないけどな……」


「それよりさ、検査の予定とか聞いた?」


「え? ああ、そこに書いてある。レントゲンとかエコーとか血液検査とか、たくさんだよ。なんで怪我しただけで、血調べるんだ?」


「さ、さあ……。でも、いい機会なんじゃない?」


「何の機会?」


「例えば……エイズかどうか、とか?」


「んなわけ、ねえだろ!」


「そうなの?」


「そうなの、じゃねえよ、あはは」


「うふふ」