「はあ?」


『弟さん、大変でしたわね?』


「なぜ知ってるんですか?」


『さあ、なぜかしらね? でも2〜3日の入院で済んだのは幸いでしたわね?』

「………!」

そんな事まで、どうして蘭子さんが知ってるんだろう?

あ、そうか……


「拓哉さんから聞いたんですね?」


『あら、それは違うわよ。そうね……例えば、弟さんが4人の男達に襲われたって、拓哉さんはご存知かしら?』


それは拓哉さんどころか私も知らない事だ。


警察は『数人の男』と言っていたはず。警察でさえ、正確な人数は分かってないかもしれない。

という事は……


「あなたが、涼を……!?」