素敵すぎる上司

「私、やっぱり帰りたい」


「ダメだ」


「私なんか、きっと受け入れてもらえない。蘭子さんと比べられたくない……」


拓哉さんが俯いた私の手を、ギュッと握ってくれた。


「おまえの不安な気持ちは分かるよ。でも、がんばってほしい。俺達の未来のために」

「………」

「嫌な思いをさせるかもしれないが、俺がおまえを必ず守るから、信じてくれ」


私がコクンと頷くと、拓哉さんは優しく私の肩を抱き寄せてくれた。


「愛してるよ」


「私も……」


不安な気持ちは消えないけど、拓哉さんの愛を信じて、がんばるしかないと思った。