素敵すぎる上司

翌朝、目覚めた私は、香取さんに抱き着いていた。しかも、脚を絡めて。


香取さん、じゃなくて拓哉さんは、まだ眠っているのかな?


そうっと脚を外し、拓哉さんから離れようとしたら、いきなり肩を抱き寄せられた。


「きゃっ」


「おはよう」


目の前に、拓哉さんの爽やかな笑顔があった。


「おはようございます。起きてたんですか?」


「ああ。誰かさんの脚が重くて、目が覚めちゃったよ」


「ごめんなさい。どかしてくれれば良かったのに……」


「いや、感触が良かったんで、それを楽しんでた。寝顔も見てて面白かったし」


「うそ。恥ずかし過ぎる……」


「なかなか可愛い顔してたぞ」


「い、今何時かな。そろそろ起きませんか?」


照れ臭いので、話を逸らす事にした。


「まだ7時か8時か、そんなところだろう。予定があるのか?」


「別にないけど……」


「じゃあ、もう少しこうしていようぜ?」