「そのシャツはシルクだから、肌触りがいいかなと思ってね」


「それは確かにそうだけど、下は?」


「下は要らないだろ? おまえに合うサイズはないし、ワンピース着てると思えばいいんじゃね?」


“おまえ”とか、“いいんじゃね?”とか、さっきから香取さんの話し方が変わってる。急にキャラが変わったのかな?

それとも、本当はそういう人なの?
嫌じゃないけど。


「じゃあ、俺は風呂入るから、テレビでも観て待っててくれ」


そう言って香取さんはリモコンを渡してくれた。


「そう言えば、風呂場のリモコンは使えたか?」


私は首を横に振った。


「そうか。ジャグジーとかあったんだぜ。やっぱり今度は一緒に入ろうな?」


「もう……早く行ってください!」


「はいはい。そう怒るなって」