「そ、そんなわけないでしょ?」


「そうなのか? じゃあ悪い事したな」


「そうよ。すぐ目を逸らせばいいのに、じっくり見たでしょ?」


「ま、据え膳食わぬは何とやらって言うからな。それはそうと、その格好もそそるんだけど?」


「そうよ。何でワイシャツなのよ!」


脱衣所に置いてあったのは、たぶん香取さんのだと思うけど、白の長袖のワイシャツだけだった。


よっぽど脱いだ服をまた着ようかとも思ったけど、湯上がりには楽な服がいいから、我慢して置いてあったワイシャツを着たのだった。サラサラで肌触りは良かったけど。


香取さんのワイシャツは袖がすごく長くて、3回捲くってようやく手が出るぐらい。


裾も長くて、少しミニのワンピースを着てるような感じだった。