素敵すぎる上司

「ああ、気持ちいい……」


大きな湯舟で体を目一杯伸ばした。家のお風呂ではこれが出来ない。


あ、下着を洗わなくちゃ。一度脱いだ下着をまた着けるなんて、気持ち悪いもんね。


湯舟から出て、脱衣所への扉を何気なく開いたら、香取さんがいて、こっちを振り返った。


「あっ」


「えっ?」


「も、もう出るのか?」


「いえ、脱衣所に忘れ物を……」


「俺は着替えを置きに来ただけだからな。覗きに来たんじゃないぞ」


そう言いながら、香取さんはチラッと私の下の方に目をやり、背中を向けた。


私も視線を下に向けたら……、当たり前だけど素っ裸だった。


「ぎゃ〜っ!」


「気付くの遅い!」