「悪かったね？ せっかくの休みなのに」


「ううん、気にしないで？ 私は………」


「え、なに？ よく聞こえなかったから、もう一度言って？」


「もう、聞こえたくせに」


「聞こえなかったから、もう一回」


「私は……香取さんと一緒にいられるだけで幸せです」


ああ、恥ずかしい。しかも２回言わされちゃった。


「赤い顔しちゃって……。佳奈子は本当に可愛いなあ」


私が俯き加減でモジモジしていると、香取さんは私の顎の下に指を掛け、顔を上げさせてキスをした。


相思相愛になってから、香取さんと何度もキスをしているけど、慣れるどころか益々キスが好きになる。


「あ、ん……」


不意に香取さんの唇が離れ、私は変な声を出していた。