「お姉ちゃんにばっかり苦労をかけて、ごめんなさい」


「そんな事ないよ。郁美には家事をやってもらって、すごく助かってるんだから。そろそろ受験勉強を始めなくちゃいけないのにね?」


「私、高校出たら働くよ?」


「まだそんな事言ってるの? 私は何がなんでも、郁美を大学に行かせるつもりよ」


「お姉ちゃん……」


「ごめん。もう時間ないから、その話はまた今度しよう?」