氷の女神

綾乃さんの可愛い掛け声と共に投げられた白いブーケは、ある女性の手にスッと落ちた。

まるで何かに導かれたような、ブーケが女性を選んで飛んだような、そんな感じがした。


「あら、いやだ。一番縁のない女が取っちゃった」

そう言ったのは他でもない、ブーケをキャッチした当人の、北野主任だ。

「綾乃ちゃん、やり直して?」

「そんなのダメよ。次は葉子ちゃんね!」

「私は無理!」

「きっといい人が現れるわよ」

「年下の男とか?」

「そう、年下のイケメンとか」

「はいはい。綾乃ちゃんにあやかるわ」

うまい洒落だが、それが現実になるとは、誰が予想できただろうか…





(エピローグ2 完)