ギブスを付けた状態での通勤や日常生活は大変で、それも忍耐ではあるが、一番辛いのは夜だった。

綾乃さんと一緒に同じベッドで寝るのだが、これが嬉しくもあり、辛くもあり…だ。

綾乃さんには大人のキスを教えてあげた。
深いキスに、綾乃さんも応えてくれるようになった。

綾乃さんの甘い吐息に、俺は当然ながら興奮するわけで、綾乃さんの豊かな胸を揉みしだいたり、綾乃さんの一番敏感な部分に触れたりするわけで、綾乃さんもそれを許してくれるのだが、そこまででストップというのがなんとも辛い。

まるで拷問だ。
綾乃さんが拒むからではない。俺がしようと思えば、何とかなるだろう。

しかし綾乃さんの初めてを、足にギブスを付けた男と…では可哀相だと思う。

一生なら仕方ないが、後わずかでギブスが取れるのだから、晴れて万全な状態で臨みたいと思う。

「早くギブス取れるといいね?」

絶頂の余韻に浸りながら、綾乃さんが俺の耳元で甘く囁く。

俺は今夜も、羊さんの数を数えるのだった…





(エピローグ1 完)