その約束をした土曜日。

俺は駅まで迎えに行くと言ったが、アパートまでの道が分かりやすいからと、綾乃さんは直接アパートへ来てくれる事になった。

俺はその間、少しは綺麗にしておこうと、部屋の掃除をして待っていた。
綾乃さんには見せられない物もあったりするし…



ブー


部屋のブザーが鳴った。

「いらっしゃい、早かった…」

当然、綾乃さんが来てくれたものと思い、開いたドアの先に現れたのは、綾乃さんではなく、元カノの明美だった。